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そばかすとは?他の種類のシミとの違いについて解説します

そばかすとは?他の種類のシミとの違いについて解説します

そばかすが気になっている方は意外に多くいらっしゃいます。実はそばかすもシミの一種ですが、通常のシミと比べると異なる特徴を持っています。そばかすは医学用語では雀卵斑と呼ばれ、名前の通り雀(スズメ)の卵のような皮疹がみられるタイプのシミです。

ここではそばかすの特徴やその治療法について解説していきます。

 

そばかす(雀卵斑)の特徴

 

シミという単語にはさまざまな疾患を含んだ広い概念と、特定の1疾患(老人性色素斑)のみを示す狭い概念とがあります。

広い概念の場合、色が付いた皮疹で通常の地肌よりも濃くみえる部位を示します。ここでこの色は、メラニン色素が沈着した結果生じるものとなります。この広い概念のシミのなかにはそばかすも含まれます。

 

そばかすは、シミの中でも遺伝的な影響が強いシミとされており、家族内で発生することが多く症状も若年から見られます。紫外線の影響により発症し、小児期(3〜5歳)ごろから始まり、思春期ごろから目立つようになります。通常は30歳を過ぎると徐々に消退しはじめますが、生涯変化しないこともあります。部位としては顔面や鼻背部・頬・額などで左右対称に出現することが一般的です。大きさは5mmまでであり、一つ一つは大きくありませんが多発することが特徴です。

そばかすについてはある程度理解いただけたかと思います。そばかすは小児期から発症している典型的な場合は診断が容易ですが、30〜40歳代になってくると他のシミが生じることもあるため、紛らわしいことがあります。

 

ここでは他のシミとして老人性色素斑や肝斑、後天性真皮メラノサイトーシスと比較してみましょう。

広義のシミの中で最も多い疾患である老人性色素斑も紫外線の影響を受けて発症する疾患ですが、こちらは30〜40歳代にかけてみられることが一般的です。頬部に症状が出ることがある点は共通ですが、左右対称性であることは少なく、そばかすより大型でありまた色調が濃く見えます。

 

肝斑は30歳前後から始まることが多いタイプのシミです。とくに女性ホルモンとの関係が深いタイプのシミであると考えられており、妊娠や経口避妊薬(ピル)の内服をきっかけとして発症ないし悪化することがあります。逆に閉経後には少しずつ薄くなっていくことが一般的です。肝斑の特徴としては、顔面の左右両方に、症状が対称性にかつ均一に(色ムラが少なく)淡褐色斑がみられることです。また、部位にも特徴があり、額や頬(頬骨)にかけて症状が見られることが多いです。一方で下眼瞼には症状が見られないことが一般的です。肝斑は通常のシミと異なり、刺激に対して敏感なため、レーザー治療によって悪化してしまうという問題点があります。

 

他には、後天性真皮メラノサイトーシス(遅発性両側性太田母斑様色素斑)という疾患があります。長い名称なので、ADM(acquired dermal melanocytosis)と呼ばれることが一般的です。この疾患は正確にはシミというよりアザに分類されるもので、皮膚のやや深い部分にある真皮(皮膚は表面から角層・表皮・真皮に分かれます)でメラニンが沈着することが原因となります。この場所の違いから、そばかすと比較するとややくすんだグレー〜青に近い色調となることが一般的です。部位としてはADMも肝斑と同様に額や頬にかけて症状がみられ、とくに下眼瞼でも症状が見られることが特徴です。ADMではメラニンが真皮にありレーザー等の影響が及びづらいため治療効果が現れづらいという問題点があります。

 

ここまでそばかすと他疾患の特徴について、比較しながら見てきました。とくに肝斑ではそばかすの治療に用いられるレーザー治療によって悪化してしまうことがあるため、正確な診断が大切です。

続いてそばかすと診断された場合、どのような予防・治療法があるのかについて解説します。

 

そばかす(雀卵斑)の予防や治療について

 

シミ全般に言えることですが、そばかすも紫外線により悪化する傾向があります。

また、紫外線はシミだけではなく、しわ・たるみの原因にもなり、美肌の敵です。真夏以外も降り注いでいますので、春・秋・冬も油断せず、しっかり対策しましょう。日焼け止めを使うことが最も一般的ですが、日焼け止めは時間の経過で落ちてしまいやすいため、できれば数時間ごとに塗り直すことが望ましいです。

日焼け止めは強さに関しても複数の種類があり、「SPF」や「PA」として表記されています。そばかすを含めたシミの主な原因となる紫外線、UVBを防ぐ指標はSPFの値で、数値が高いほどUVB を防ぐ効果が高いことを示します。「SPF50+」が国内最高値です。そして光老化の原因となるUVAを防ぐ指標がPA値です。PA のあとに続く+が多いほど防止効果が高く「PA++++」が国内最高値です。しかし「SPF」と「PA」が高いほど良いというわけではなく、比例して肌への負担も高くなることがあります。特に乾燥肌や敏感肌の人は、以下のように、使用シーンに合わせて日焼け止め製品選んでいただくのが良いでしょう。

-日常生活(散歩や買い物)/SPF10~20・PA+~++

-屋外での軽いスポーツやレジャー/SPF20~30、PA++前後

-炎天下のレジャーやマリンスポーツ/SPF30~50+、PA++++

なお、日焼け止めだけでなく日傘や帽子など、直射日光を遮るものを併用するのもおすすめです。

 

紫外線対策をしても、既存のそばかすはなかなか治らないことも多いでしょう。その際に行われる治療として、光線を用いた治療があります。そばかすの原因はメラニン色素の沈着のため、メラニン色素を破壊したり皮膚からの排泄を促したりすることが治療の基本となります。具体的にはライムライトやアキュチップという施術があります。これは、簡単にいうとカメラのフラッシュのような光を当て、この光がメラニンに当たることで熱に変わってダメージを与えるというものです。ライムライトは顔全体に広く治療を行うのに、アキュチップは気になる場所にピンポイントで当てるのに向いた治療法です。この両者を併用で行うこともあります。

 

また、内服薬としてビタミンCとパントテン酸を含むシナールという薬がよく用いられます。ビタミンCはメラニン色素の産生を抑えることでシミを薄くする効果が期待できます。パントテン酸はビタミンB群の一つで、ビタミンCの働きを助ける作用を持っています。

スキンケアによってもメラニン色素の排出を促すことができます。当院ではゼオスキンを取り扱っています。ゼオスキンはハイドロキノン(メラニン色素の産生を抑制する)やトレチノイン(肌のターンオーバーを促進し、メラニン色素の排出を促す)が含まれており、シミ対策として効果が期待できるスキンケア用品となっています。

 

そばかすの予防法としてとくに紫外線対策を、また治療方法について解説しました。どの治療方法が適切かは肌の状態によっても異なるため、まずはカウンセリングを受けていただくのがおすすめです。

 

まとめ

 

そばかすは通常のシミと比べると若い年齢から出現することが多く、その分悩まれる方も多い疾患です。最も多いタイプのシミである老人性色素斑とは大きさも異なりますが、勘違いしないように自身でチェックする方法を今回は紹介しました。

 

そばかすの治療としては紫外線対策に加えて、光線を利用した治療やスキンケア用品を用いた治療が行われます。遮光をしっかりするなどセルフケアを行っても症状が続いている場合は、一度お近くの皮膚科・美容皮膚科を受診されてはいかがでしょうか。

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